●江戸和本●女庭訓往来 窪田やす女筆手本 和田宗翁 万治頃刊 本物 往来物 稀書

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女庭訓[女庭訓往来](窪田やす女筆手本) 【判型】大本3巻合1冊。縦259粍。 【作者】和田宗翁作。窪田やす書。 【年代等】万治頃初刊。刊行者不明。 【備考】分類「往来物」。『女庭訓往来』は、江戸中・後期にかなりの普及を見た代表的な女子用往来で、本書はその初板本。代々女筆を輩出した窪田家(窪田宗保)の娘・やすによる女筆手本で、『女庭訓〈女筆〉』の題簽を有する3冊本(底本は1冊に合綴)である。上巻には1~4月、中巻に5~8月、下巻に9~12月の各月往復2通、1年12カ月で合計24通の女文を収録するが、年中行事の故実を主とする教養や女性の言葉遣い・心得等に重点を置いて編まれたものであって、実用本位の一般的な女用文章とは異なる。1月は、宮中の正月風景や行事について述べた後で楊弓の会を案内する往状とその返状。2月は、東山の花見の誘引状とその返状。3月往状は任国に赴く道中について問う文で、その返状で粟田山から関の藤川までの名所旧跡をかなりの長文で紹介する。4月往状は女性の道について教示を求める手紙で、その返状で「四徳(婦徳・婦容・婦言・婦功)」などを詳しく説く。5月状は端午の節句祝儀状で、特に御厨子・黒棚の飾り方について述べる。以下、6月状は祇園会、7月状は乞巧奠、8月状は八朔祝儀と秋の極楽寺参詣、9月状は重陽の節句と庚申待ち、10月状は猪子の祝儀と女性の心延え、11月状は新嘗祭、12月状は着物の染色についての問答文を収録する。 ★改装・題簽欠・状態概ね良好(巻首等一部破損補修)。記名なし・蔵書印なし。女筆手本の初版本は稀書。

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